サンタ・マリア・イン・トラステヴェレ教会 2


この教会の一番の見どころは、何と言っても後陣を埋め尽くす12世紀のモザイクです。前述のようにローマで最初に聖母マリアに捧げられた教会なので、モザイクのテーマもずばり「キリストと聖母」。

後陣脇の装置に小銭を入れると、文字通り黄金に輝くすばらしいモザイクが目の前に現れ、その荘厳なまばゆさにしばし言葉を失うほどです。

   
半円球の天井には、「聖母戴冠」の場面が描かれています。
聖母子のすぐ右側は聖ペテロ、左側には教会の再建に貢献したインノケンティウス2世、そして聖ラウレンティウスほか、4人の聖人たちが囲んでいます。
その下には「神の子羊」を中心に12匹の羊たち(12使徒)が描かれています。

上の右の写真は聖母子のアップです。
キリストが持つ書物には「来たれ、わが選ばれしお方よ。われ、汝を王座につかせん」と書かれています。冠をかぶった聖母マリアはビザンチン風の豪華な衣装に身を包み、「天の女王」にふさわしい姿で描かれています。キリストの頭上には(左写真、反射で見にくいですが)、雲の中から祝福を与える「神の手」が現れています。

   

羊たちの下には、ピエトロ・カヴァッリーニによる「聖母マリアの生涯」のモザイクがあります。

これは「マリアの誕生」の場面です。

モザイクのひとつひとつのかけらが照明を浴びてキラキラと輝いているのをご覧いただけるでしょうか。

   
これはもはや説明するまでもないですが、大天使ガブリエルとマリア、つまり「受胎告知」です。 

   
ちょっとブレ気味ですが、「キリスト誕生」の場面です。
   

これもおわかりいただけるでしょう。「東方三博士の礼拝」です。 
赤や青のモザイクもとてもきれいな発色です。

   

「サンタ・マリア・イン・トラステヴェレ教会 3」

   

「サンタ・マリア・イン・トラステヴェレ教会 1」

   

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