サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂・2


後陣は何度も改修されましたが、半円球内上部の9人の天使に囲まれた上半身の神のモザイク画は4世紀のものです。
その下の部分は13世紀のもの。中央にはエルサレムの街の上にそそり立ち、てっぺんに鳩のいる十字架が描かれ、その下から4本の川(4福音書の象徴)が流れ出てヨルダン川(キリストが洗礼を受けた川)に注ぎ込んでいます。
十字架の左側には聖母マリア(聖母マリアの足元でひざまづいているのは13世紀末の教皇ニコラウス4世)、聖ペテロ、聖パウロ、右側には洗礼者聖ヨハネ、使徒聖ヨハネ、聖アンデレが並んでいます。
   

後陣のオルガン。19世紀の改修時にペルージャの名工マレッティにより造られたものです。

このオルガンの下の扉を抜けると、1586年にドメニコ・フォンターナが付け加えた北側の正面になっています。

 
両脇の側廊には全部で7つの礼拝堂があります。ボッロミーニ、ジャコモ・デッラ・ポルタ、アレッサンドロ・ガリレイ、カルロ・ライナルディなど、そうそうたる建築家たちの手によるもので、発注者はすべて16世紀から19世紀にかけてのローマの名家ばかり。

 

金と青がまばゆい木製の格天井は16世紀のものです。
   
キオストロ(回廊)つきの中庭。

サン・パオロ・フォリ・レ・ムーラ大聖堂のキオストロと同様、1220年ごろにローマの石工ヴァッサレット親子によってコスマーティ様式で造られました。

ねじれた2本の円柱と大理石のモザイクが華やかで、ロマネスク時代を代表する建造物のひとつです。

   

「サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂・3」

   

「サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂・1」

   

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