サンタ・マリア・デル・ポポロ教会 2 |
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主祭壇には「ポポロの聖母」と呼ばれる板絵があります。この絵はかつてはキリストの12使徒の一人、医者にして画家だった聖ルカの手になるものと信じられていましたが、ビザンチン様式の13世紀のものです。 | |
ここは絵画だけでなく、墓碑彫刻でもちょっとした美術館の様相を呈しています。 アスカニオ・スフォルツァ枢機卿とローヴェレ家出身のジローラモ・バッソ枢機卿の墓は16世紀のアンドレア・サンソヴィーノによるものです。 なお、かつてはボルジア家出身の教皇アレッサンドロ6世の愛人ヴァノッツァ・カタネイとその息子ガンディア公ホァンの墓もこの教会にありました。 |
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たくさんの墓碑の中でも特に目を引くものが二つ。 左は彫刻家ジョヴァンニ・バッティスタ・ジスレーニ(1600−72)の墓です。黄大理石の骸骨が白大理石の布でくるまれて、格子の向こうからこちらを覗いています。 右のひざまづく骸骨を描いた床モザイクは17世紀のもので、入り口を入って左側のキージ家の礼拝堂の床にあります。 |
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そうこうしているうちに突然オルガンの音が鳴り響き、結婚式が始まりました。そういえば身廊の床には真っ赤な絨毯が敷かれていたし、教会内もずいぶん照明が明るくなっていたのはこのせいだったのね。 観光客も一般の人も自然に式に参加して祝福の列に加われます。ここだけの話、若くて素敵な絵に描いたような新郎新婦、というのではなかったのがちょっと残念。(失礼) 教会そのものはとてもロマンチックでいい雰囲気。それにしても至る所に「死」がこれでもか、と満ちあふれている場所での結婚式、日本では考えられませんね。 |
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