2000−2001 ローマダービー 6


宿敵Lazioを破り、ご機嫌のロマニスタたち。スタディオ・オリンピコの周りは大渋滞で、なかなか抜け出せません。やっとのことでシェリーご一家の車が駐車してあるところまで歩き、チェントロのホテルまで送っていただくことになりました。

しかし、チェントロに近づくにつれて狂喜するロマニスタたちのバイクや車は増える一方です。クラクションを鳴らしながら一昔前の暴走族の「ハコ乗り」状態で車の窓から身を半分以上乗りだし、Romaの旗やマフラーを振るロマニスタたち。
もちろん、ロマニスタのシェリーご一家もRomaのマフラーを窓から垂らして喜びを表します。

ところが、フォロ・ロマーノのあたりで本当に車が道路にあふれ、にっちもさっちも動かなくなりました。どうやらヴェネツィア広場にロマニスタが結集している模様です。
そこでご挨拶もそこそこにシェリー家のみなさまとはここでお別れです。シェリー家のみなさまには本当にお世話になり、忘れがたい夜を過ごすことができました。この場を借りてお礼申し上げます。

巨大なヴィットリアーノ(ヴィットリオ・エマヌエーラ2世記念堂)の横を抜けて出たヴェネツィア広場はご覧の通り。大勢のロマニスタたちがいくつものグループを作り、Romaの応援歌を歌い続けます。その興奮ぶりは駐車してあった市バスの窓を思わず(!)叩き割ってしまうほど。でも翌日もニュースにもならないところがまたすごい。

ここからコルソ通りをちょっと上がったところがホテルだったので、どうしても熱狂するロマニスタの渦の中をかき分けていかなければなりません。ちょっと怖かったけど、こっちが日本人だとわかると「ナ〜カタ〜、ナ〜カタ〜」と歌ってくるので「いぇ〜い!」と言ってあげるとロマニスタたちは大喜び。おかげでなにごともなく無事にホテルにたどりつけました。

そしてロマニスタたちの熱に浮かされたような騒ぎは、一晩中ホテルの部屋にも聞こえてくるほどでした。

ちなみにこの試合の記録・評点は以下の通りです。(Rai Sportsによる)
  • Lazio (4-5-1): Peruzzi 6, Pancaro 6, Nesta 6 (32' st Mihajlovic sv), Negro 6, Favalli 5.5, Lombardo 6 (16' st Salas sv), D.Baggio 5.5, Stankovic 5.5, Simeone 5.5, Nedved 5.5, Crespo 5.5 (30' st Inzaghi sv). (1 Marchegiani, 24 Couto, 8 Baronio, 32 Ravanelli). Allenatore: Eriksson 5.5.
  • Roma (3-5-2): Lupatelli 6, Aldair 6, Samuel 6, Zago 5.5, Cafu 6.5, Tommasi 6, Zanetti 6, Candela 5.5, Totti 5.5, Delvecchio 5.5 (41' st Nakata sv), Batistuta 6. (1 Antonioli, 23 Rinaldi, 28 Mangone, 25 Guigou, 21 Balbo, 9 Montella). Allenatore: Capello 6.5.
  • Arbitro: Cesari di Genova 6.
  • Recupero: 1' e 3'.
  • Angoli: 7 a 4 per la Roma.
  • Ammoniti: Favalli, Stankovic, Samuel a Zanetti per gioco falloso.
  • Spettatori: 80 mila.
  • IL GOL
  • 25' st - Cross da destra di Cafu, su colpo di testa di Zanetti Peruzzi smanaccia: il rinvio di Nesta a un passo dalla linea rimbalza sul petto di Negro ed entra in porta. (ネグロによる自殺点)
一夜明けて翌日はまさに「祭りのあと」のローマの街。

新聞スタンドには一面にでかでかとROMAの文字が踊っている各紙が山積みに。
ちゃおちゃおのホテルのそばのローマのオフィシャル・ショップの前には、開店前から次節のRoma-Juventus戦のチケットを買い求めようというロマニスタが早くも群がっていました。ああ、来週は愛するPippoがこの街に来るのねぇ、と感慨に耽るちゃおちゃお。

   

観光途中に立ち寄ったサンタ・マリア・マッジョーレ教会近くのLazioのオフィシャル・ショップは、それとは対照的にまるでお通夜かお葬式のように静まりかえっていました。
お友達へのおみやげのラツィオ・チョコ(写真上。KさんGrazie)を買うとき、お店のおじさんとお姉さんがあまりにもがっくりしている様子だったので「昨日は残念だったねぇ」と声を掛けたら、「ええ、でも次は必ず!」という堅い決意を表明してくれました。

ローマ・デルビー。それは単なるカルチョの試合ではなく、1年に2回、試合内容やそのときの順位などは全く関係なく、とにかく自分が応援しているチームが勝ったら大喜びする、というお祭りなんですね。

 

「ローマダービー 5」